お中元とは?意味やお歳暮との違い、由来・起源、マナーまで徹底解説!

お中元とは?意味やお歳暮との違い、由来・起源、マナーまで徹底解説!

今回は月間700万人が使うプレゼント専門サイト ギフトモールのギフトのプロが、お中元とはどんなものなのかご紹介!意味やお歳暮との違い、贈る時期、マナー、誰に渡すか、なぜハムが人気なのかなどを解説します。いつから始まったのか歴史や由来もご説明するので、お中元について詳しく知りたい人は必見です。

お中元とは?

お中元とは、日頃お世話になっている相手や取引先の企業に感謝を込めて渡す夏の贈り物を意味します。

読み方は「おちゅうげん」で、年明けから半年間のお礼を伝え、暑い季節に相手の健康を気遣う目的で7月~8月頃に贈られます。
夏ギフトなので、冷やして楽しめる食べ物や日持ちするもの、季節感のある商品などが人気です。

お中元の由来や起源は?

お中元はいつから始まったか明確ではありませんが、中国道教において旧暦の7月15日を意味する「中元」が起源で、名前もこれに由来します。

同日に行われていた仏教行事「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と中元が結びついたことがお中元の始まりで、先祖を供養する文化が発祥しました。

日本では、盂蘭盆会がルーツとなり、歴史のなかでお盆の文化が生まれます。お供え物を配ったことなどが由来で、江戸時代に親しい人へ贈り物を渡す習慣が定着しました。

お中元と暑中見舞いの違いは?

お中元と暑中見舞いは、どちらも相手の健康を祈って夏に渡すものを意味します。
ただし時期には違いがあり、お中元は地域差がある一方で、暑中見舞いは全国的に小夏から立秋頃まで、その後は残暑見舞いとして贈ります。
どっちか迷ったらお中元を優先し、時期を逃したら暑中見舞いにするのが一般的です。

お中元に込められた意味とは?

夏に贈るお中元には、日頃お世話になっている相手へ「年明けから夏にかけて半年間ありがとうございました」と伝える意味があります。

また、暑さの厳しい季節に「体調に変わりはありませんか」と尋ねる目的も持っています。
さらに、下半期の健康を祈る想いや「これからもよろしくお願いします」というメッセージを込めてお中元を贈る人も多いです。

お中元は誰に贈るもの?

基本的にお中元とは、目下の人から目上の人へ夏の挨拶として贈るものを意味しています。
具体的には取引先や職場の人、両親、親戚、恩師などに渡すことが多いですが、感謝を表すギフトなので誰に届けてもマナー違反ではありません。

企業内でギフトの贈り合いが禁止されていたり、親族間でお中元のやり取りをやめたりすることもあるため、事前に家族や上司に相談するのがおすすめです。

お中元を贈る時期は?

お中元を贈る時期は地域によって異なり、関東などでは7月初旬から7月中旬までです。ただし最近では、6月中旬ごろに渡し始める人も増えています。
北海道や関西、東海、中国、四国では7月中旬から8月15日、九州では8月初旬から8月15日までに届けるのが一般的です。

お中元を贈る時期を過ぎてしまった場合は?

バタバタしていて時期を逃したり、お中元のあとにもらったものへお返しをしたかったりする場合は、名前を変えて贈り物を届けましょう。

お中元の次は、8月7日頃の立秋までの期間なら「暑中見舞い」として品物を渡しても問題ありません。
さらに遅れてしまったら、8月末までに残暑見舞いのギフトを送付するのがおすすめです。

お中元の定番ギフトの由来は?

お中元でハムを贈るのはなぜ?

お中元としてハムを贈る習慣がいつから始まったのか知るためには、明治時代まで歴史を遡る必要があります。
当時高級品だったハムは、明治天皇へ献上されたことをきっかけに贈答品として人気になりました。

今でもハムがお中元の定番なのはなぜかというと、手軽に食べられるうえに日持ちするからです。
年代や性別に関係なく好まれる食べ物で、相手を問わず喜ばれる点でも支持されています。

お中元でそうめんが贈られるようになった由来は?

そうめんは、江戸時代には将軍に献上されるほど高級品であり、贈り物にも選ばれるようになりました。
またお供え物の定番であったのも、お盆に由来するお中元のギフトとして人気の理由のひとつです。

細長い麺がなかなか会えない人との細く長い付き合いを意味しており、現在でも相手との良好な関係を願って贈られています。

お中元とお歳暮の違いとは?

お中元とは夏に贈るギフトですが、お歳暮は一年の感謝を込めて年の暮れに渡す贈り物を意味します。

どちらも中国道教の行事が起源であるものの、具体的な由来には違いがあります。
お中元はお盆の文化と結びついて生まれた一方、お歳暮には新年のお供え物を年末に本家や近所などへ持参する風習が関係しています。

お歳暮がいつから始まったかというと室町時代で、お中元と同じく江戸時代に贈り物を渡す風習が広まりました。

贈る時期の違い

夏のギフトのお中元と年末に渡すお歳暮は、どちらも地域によって差があるものの、贈る時期が違います。
具体的には、お中元は7月初旬から8月中旬、お歳暮は12月10日から12月20日頃に届けることが多いです。

両方とも日本で長く続く大切な習慣ですが、一般的に1年間の感謝を込めて年の瀬に贈るお歳暮が重視される傾向があります。

贈る品物の違い

お中元とお歳暮は渡す時期が違うため、相手に喜ばれる品物も異なります。
暑さが厳しい夏に届けるお中元としては、日持ちするそうめんや涼し気なゼリー、冷やして美味しく飲めるビールやジュースなどが人気です。

年末に贈るお歳暮には、家族や親戚が集まったときにみんなで食べられる高級なお肉や魚介類、スイーツ、お酒などがおすすめです。

お中元を贈る際のマナーは?

送り状・添え状を送る

本来お中元とは、あいさつを兼ねて相手のもとへ持参すべきものと考えられていました。
しかし近年では、店舗から郵送したりインターネットで購入したものを宅配で届けたりするケースも増えています。

直接会ってギフトを渡さない場合、送り状や添え状を送付するのがマナーです。それぞれ意味合いが異なるので、確認したうえで適切なものを選びましょう。

送り状とは

送り状とは、先方への挨拶やお中元を郵送したことのお知らせを綴った手紙やはがきなどを意味します。品物とは別送で、ギフトが相手の手元に到着する2~3日前に届けるのがマナーです。
挨拶状のなかでも丁寧な印象があり、上司や取引先へ贈り物を送付する際にも使われます。

添え状とは

お中元の添え状とは品物と一緒に届ける挨拶状で、メッセージカードや一筆箋が使われることが多いです。ギフトを送付したことのほか、日頃の感謝や相手の健康を気遣う文章を記します。
店舗から直接郵送する場合は、事前に添え状を用意してください。通販サイトでは、メッセージを添えて送れる商品も販売されています。

のし紙を付ける

お中元には、紅白の蝶結びの水引が付いたのし紙を掛けましょう。手渡しの場合はのしが包装の外側の「外のし」、郵送ならのしを付けてからラッピングする「内のし」が一般的です。

のし紙の上部には「御中元」の表書き、下には贈り主の名前を記入します。3人以下の連名で渡すときは、地位が高い順に右から氏名を入れます。
4人以上なら代表者の名前と「他一同」と記し、全員分の名前が書かれた紙を添えてください。

時期を過ぎてしまった場合

やむを得ない理由でお中元を渡す時期が遅れてしまった場合、のし紙の表書きを変えてギフトを贈ることができます。

8月7日頃の立秋までの期間なら「暑中見舞い」、8月末までであれば「残暑見舞い」として品物を渡してください。
目上の相手へ届けるときは、「暑中御伺い」や「残暑御伺い」の言葉を使うのがマナーです。

喪中の場合、お中元はどうする?

自分が喪中の場合

お中元はお祝いの贈り物ではないので、身内が亡くなっても例年通り渡して問題ありません。
ただし、死を縁起が悪いものと考える人もいるため、四十九日以内の忌中の場合はなるべく時期をずらし、忌明けを待ってから贈るのがおすすめです。

相手が喪中の場合

先方が喪中の場合は、法要などでバタバタしていたり、遺族の気持ちの整理がついていなかったりする忌中を避け、四十九日が済んでからお中元を渡します。

また、お祝い向きののし紙を使わないのもマナーです。のしや紅白の水引が付いた紙ではなく、白無地の奉書紙や短冊に「御中元」と書いて届けてください。

お中元を受け取る側のマナーは?

日頃の感謝を伝えるために贈るお中元のギフトには、基本的にお返しは必要ありません。ただし、ギフトを受け取ったらなるべく早くお礼状を書きましょう。

品物が到着したことの報告や感謝の気持ちを手紙やはがきなどで伝えると、丁寧な印象を与えられます。親しい相手からギフトをもらったときは、メールや電話でお礼をしても喜ばれます。

お中元は英語で何という?

日本の文化であるお中元は、英語で「summer gift」「midsummer gift」「midyear gift」と言われます。
それぞれ「夏の贈り物」「夏の途中の贈り物」「一年の半ばの贈り物」という意味で、どれを選んでも問題ありません。

海外の人にお中元について説明するときには、中国の旧暦が由来となって始まった日本の伝統文化であることなどを伝えるとより深く理解してもらえます。

日頃の感謝を込めて夏にお中元を贈ろう!

お中元とは、上半期にお世話になった人へ夏の挨拶として贈るギフトです。中国の道教の行事に由来し、日本でも長い歴史のなかで大切な風習として定着しました。
暑さが厳しい季節には、相手を想って選んだ贈り物を渡して、感謝と健康を祈る気持ちを伝えてください。