■うどん雑記
現在の処、うどんに関する文献で最も古いとされているのは、奈良・法隆寺の記録である『嘉元記』で、正平７年（１３５２）５月１０日の記述に「ウトム」として記されています。
　その後１５世紀になると、日記などに「饂飩」「温飩」「うとん」と云う言葉が出てくる様になります。１５世紀末頃の京都・相国寺の記録『蔭涼軒日録』では、麺を指す場合は「饂飩」と書き、小麦粉を指す場合は「温飩粉」と書き分けていますが、ほぼ同時代の『山科家礼記』では、小麦粉のことを、平仮名で「うとんのこ（粉）」と書かれています。
　また、この時代には「鳥飩」「優曇」といった表記も現れますが、これらの読みも「うどん」であり、「うんとん（うんどん）」と云う読み方は後に起こったものであると推定されている、とのことです。

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