日頃の感謝を伝えるお中元は、自分や相手が喪中の場合は送るべきか迷う人もいると思います。この記事では、身内に不幸があったときのお中元に関するマナーや注意点について、ギフトのプロが詳しく解説します。お中元を送る際に相手に対して失礼がないように、ぜひ参考にしてください。
お中元はお祝いごとではないため、喪中の相手にも送れます。
ただし、不幸があった直後などは、お中元を受け取っても喜べなかったり負担を感じたりする場合もあると思います。相手の心情を思いやり、配慮をしたうえで送りましょう。
お中元を送ることは日頃の感謝やお礼を伝える年中行事のため、自分が喪中の場合も送って問題ありません。
ただし、自分の気持ちが落ち着かずにお中元を用意する余裕がないときは、無理せず時期をずらして残暑見舞いなどとして送るようにしましょう。
いつまでが喪中かは、亡くなった方との関係性によって異なります。
親や配偶者が亡くなった場合は12~13ヶ月、子は3~12ヶ月、兄弟姉妹や祖父母は3〜6ヶ月が目安ですが、一般的には一周忌までが喪中の期間とされています。
近親者が亡くなったとき、喪中となる範囲は一般的に2親等までとされています。
自分や配偶者の親、子、子の配偶者は1親等、祖父母、孫、兄弟姉妹とその配偶者が2親等に該当します。ただし、3親等以降でも喪に服してはいけないというわけではありません。
喪中の時にお中元を送ることに問題はありませんが、いくつか気をつけておきたい注意点があります。
マナーを守ってお中元を送れるように、ぜひ確認しておいてください。
通常お中元には紅白の水引きとのし紙をかけますが、喪中の場合はお祝い事を思わせる水引きや熨斗は使用しません。
品物にはあまり華美ではない包装紙をかけて、白無地の奉書紙や白い短冊に「御中元」または「お中元」の表書きをして送りましょう。
喪中の際にお中元を送ることは問題ありませんが、49日の法要を終えるまでの忌中の間は送らないようにしましょう。
身内を亡くして心身ともに余裕のない日々を過ごしているときなので、忌明けを待つようにしてください。
関わりのあった本人が亡くなった場合、お中元のやりとり自体をやめるのが一般的です。家族にお中元を送りたい場合でも、悲しい思いをさせないよう故人宛に送らないようにしましょう。
喪中にお中元を送ること自体に問題はありませんが、お祝いをイメージさせるような華やかな品物や紅白のものは選ばないように配慮してください。
また、縁が切れることを連想させるハンカチや刃物なども、感謝を伝える贈り物としてふさわしくないとされています。
自分が喪中の時にお中元を送る場合、受け取った相手に気を使わせないように配慮が必要です。
ここからは、自分が喪中の場合のお中元のマナーを紹介するので、チェックしておきましょう。
自分が喪中の際にお中元を送る場合も、お祝いの気持ちを表す熨斗や水引きのついたのし紙の使用は控えるようにしましょう。
白い無地の奉書紙や白い短冊に「御中元」の表書きを記して、品物のかけ紙としてください。
自分が喪中の場合、お中元で送る品物としてタブーとされるものはあまりありませんが、華美なものは避けた方が良いと思います。
また、喪中でない場合と同じように「死」「苦」をイメージさせるものや、別れを連想させるハンカチなども選ばないようにしましょう。
お中元を贈る際は、喪中の時でも通常通り挨拶状を添えて日頃の感謝を伝えましょう。
ここからは、喪中の時にお中元を送る場合の挨拶状の文例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
贈り物の定番商品であるハムは、喪中の時のお中元として送るのは良くないと考えられています。
近年ではあまり気にしない人も増えていますが、仏教では忌中に肉や魚を食べないようにする風習があるので、念のため避けた方が良いと思います。
喪中の時にお中元を送ることに関するマナーは、一般的に地域差はないとされています。
ただし、お中元を送る時期は関東や関西などは7月初旬〜7月15日、北海道は7月15日〜8月15日と地域によって異なるため注意しましょう。
また、沖縄は旧暦の7月13日〜7月15日と、毎年日付が変わるので確認が必要です。
喪中であっても、感謝や健康を願う気持ちを込めてお中元を贈りましょう。
次の記事では、お中元・夏ギフトの人気ランキングを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。