【2024年】お中元の挨拶状・送付状の例文、書き方マナーを解説!送り状と添え状の違いは?メールで送るのは失礼?

【2024年】お中元の挨拶状・送付状の例文、書き方マナーを解説!送り状と添え状の違いは?メールで送るのは失礼?

お中元を贈る際は、心のこもった挨拶状を添えて感謝の気持ちを伝えましょう。この記事では、月間700万人が利用するプレゼント専門サイト ギフトモールの編集部が、豊富な経験をもとに失敗しないお中元の挨拶に関するマナーをご紹介します。一般的な書き方にくわえて、ビジネス向きの文面や手渡しする際に添える一言など、参考になる情報が満載です。ぜひチェックして、相手への敬意が伝わる手紙を送ってください。

お中元の挨拶状とは?

挨拶状とは、お中元を手渡しできないときに、贈り物に添える手紙のことを指します。
挨拶状には品物に先んじて送る「送り状」と、品物に同封する「添え状」の2種類があり、送り状の方が格式が高いとされています。

それぞれ送付するタイミングや書き方が異なるため、ケースごとに適した方を挨拶状として送りましょう。

品物が届く前に送る「送り状」

送り状は、相手にいつ頃どんなものが届くかを知らせる手紙なので、お中元が到着する2~3日前には届くように手配するのが一般的です。
より格式が高い方法とされているため、会社の上司などの目上の人には必ず送付状を送ることをおすすめします。

はがきや封書を利用することが多いですが、より丁寧な印象を与えたい場合は本人以外が読めないように封筒に入れて送りましょう。

品物に添えて送る「添え状」

添え状は、お中元の品物に添える手紙のことを指し、一般的にはメッセージカードや一筆箋を用います。
ただし、封をした手紙は信書の扱いとなり宅配便には同封できないので、品物を郵送で送る場合には注意が必要です。

通販サイトでは、添え状を作成するサービスを行っている店舗もあるため、注文前に詳細を確認しておくことをおすすめします。

お中元の挨拶状の書き方は?

お中元の挨拶状は、縦書きが正式な書き方のマナーとされています。横書きでも問題はありませんが砕けた印象になるため、とくに目上の人には縦書きの手紙を送るのが無難です。
くわえて親しみが湧きやすい点で、印刷よりも手書きの文字が好まれます。

挨拶状の基本構成

頭語

挨拶状のような改まった手紙は、頭語と呼ばれる挨拶代わりの言葉から始めるのが一般的です。
「拝啓」を使うことが多いですが、ビジネス関係の人や目上の人に送るときなど、より丁寧な印象を与えたい場合には「謹啓」を冒頭に置きましょう。

時候の挨拶

頭語の次には、必ず時候の挨拶と呼ばれる季節にちなんだ一言を加えます。
6月なら「向夏の候」「暑い季節に向かっておりますが」、7月なら「盛夏の候」「連日厳しい暑さが続いておりますが」など、お中元の挨拶状を送る時期に合わせて適切なものを選んでください。

相手を気遣う言葉

時候の挨拶の後には、相手を気遣う言葉を続けるのが一般的です。お中元に添える挨拶状は暑さが厳しくなる時期に送るので、相手の健康面や生活ぶりを気に掛ける言葉を入れると心遣いが伝わります。

日頃の感謝

相手を気遣う言葉に続く流れで、お世話になっていることへの感謝の気持ちを書きましょう。
ビジネス関係の人には仕事に絡めた文面にするなど、相手との関係性に合わせて内容をアレンジすると、心のこもった手紙を送れます。

お中元を贈った旨

続いて、お中元を贈ったこととおおよその到着日時を記載します。相手が余裕を持って受け取れるようにすることが目的なので、日時を間違えないように注意してください。

なお、添え状は品物に同封するもののため、届く時期に関する文言は不要です。

相手の健康を願う言葉

挨拶状の終わりには、厳しい暑さのなかでも変わりなく過ごせるように、今後の健康を祈る言葉を書きましょう。
ビジネス関係の人に送る場合には、良いお付き合いが続くように願う言葉を記載するのもおすすめです。

結びの挨拶・結語

最後に「まずは略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます」などの、定型の結びの挨拶で手紙を締めくくります。その下に、最初に書いた頭語と対になる結びの結語を書けばお中元の挨拶状は完成です。

「拝啓」には「敬具」、「謹啓」の場合は「謹白」が対応します。

お中元の挨拶状をメールで送るのは失礼?

最近はメールでお中元の挨拶状を送ることも増えていますが、あくまでも正式な方法ははがきや封書での送付です。
そのため、ビジネス関係の相手や目上の人には、メールではなく紙の挨拶状を送ることをおすすめします。

家族や友人など、普段からよくやり取りをする相手であれば失礼に当たらないので、メールでの連絡でも大丈夫です。

お中元の挨拶状の例文

こちらでは、お中元の挨拶状の例文を相手との関係性ごとにご紹介します。
個人相手の手紙に添える言葉のほか、ビジネス・会社用の文言なども掲載しているので、ぜひチェックしてみてください。

目上の方へ

謹啓

盛夏のみぎり、○○様におかれましては益々ご健勝のことと拝察いたしております。平素はひとかたならぬご厚情にあずかり、心より御礼申し上げます。

つきましてはお中元のおしるしまでに、お好きだとお伺いした○○を手配させていただきました。○日頃には届くかと存じますので、お納めいただけますと幸いです。

時節柄、お体の具合を崩されぬようご自愛ください。略儀ではございますが、書中にてご挨拶申し上げます。

謹言

ビジネス・会社関係の方へ

謹啓

孟夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

日頃の感謝のおしるしまでに、◯◯を別便にて手配させていただきました。お口に合うかわかりませんが、皆様でご賞味いただけますと幸いです。

末筆ではございますが、今度とも変わらぬご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちましてお中元の挨拶を申し上げます。

謹白

親戚へ

拝啓

暑さも厳しさを増すなか、皆様いかがお過ごしでしょうか。お陰様でこちらは、毎日何事もなく元気に過ごしております。

日頃の感謝を込めて、特産の◯◯を別便にてお送りしました。◯日頃に届くかと思いますので、ご笑納いただけますと幸いです。

まだまだ暑い日が続きますが、お体の調子を崩されないようご自愛ください。まずはお中元のご挨拶まで。

敬具

娘の嫁ぎ先へ

拝啓

暑さも厳しくなってきましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
娘から、ずいぶん良くしていただいていると聞いております。未熟な娘ですが、引き続きご指導の程よろしくお願いいたします。

さて、本日は日頃の感謝をお伝えしたく、◯日頃に届くようお中元の品をお送りしました。ささやかではありますが、お気に召していただけますと幸いです。

暑い日が続きますが、お身体に気をつけて良い夏をお過ごしください。まずはご挨拶まで。

敬具

友人・知人へ

拝啓

本格的な暑さを迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか。以前お会いして以来、ご無沙汰してしまい申し訳ございません。

さて、暑気払いに◯◯さんがお好きな◯◯をお送りしましたので、お召し上がりいただければ幸いです。

まだまだ暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。まずはお中元のご挨拶まで。

敬具

先生・恩師へ

謹啓

大暑の候、◯◯先生におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。◯◯の際は大変お世話になりました。先生の教えを胸に日々仕事に邁進している次第です。

さて、本日は感謝のおしるしに、心ばかりではありますがお中元の品をお送りしました。◯日には届くかと存じますので、お納めいただければ幸いです。

酷暑の折、お身体の具合を崩されぬようご自愛ください。略儀ながら、書中をもちましてご挨拶申し上げます。

謹白

メールで送る挨拶文

件名:お中元のご挨拶

連日猛暑が続きますが、いかがお過ごしですか?
お陰様でこちらは変わりなく元気に過ごしています。

ささやかですが感謝の気持ちを込めて、◯◯さんの好きな◯◯を送りました。
◯日頃にご自宅に届く予定です。

今夏は酷暑とのことですので、くれぐれもご自愛くださいね。
まずはメールにてご挨拶まで。

遅れた場合の挨拶文

暑中お見舞い申し上げます

酷暑の折、◯◯様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。お陰様で、私どもは何事もなく毎日元気に過ごしております。

日頃の感謝を込めて、心ばかりの品ではございますが◯◯をお贈りしました。ご笑納頂けますと幸いです。

涼しくなる日が待ち遠しいばかりですが、お体の具合を崩されぬようお気を付けください。まずはご挨拶まで。

令和◯年盛夏

お中元を手渡しする場合の挨拶の仕方は?

お中元を手渡しする際には、時間を割いていただいたことへのお礼の言葉にくわえて、ちょっとした一言添えて差し出すのが一般的です。
なお、渡すときに謙遜しすぎても相手を不快にさせてしまうため、「つまらないものですが」という挨拶の仕方は避けることをおすすめします。

お中元を渡すときの言葉の例

ビジネス・会社関係の相手の場合

日頃より大変お世話になっております。こちら心ばかりの品ではありますが、よろしければ皆さんでお召し上がりください。

いつも◯◯さんには大変お世話になっております。紙袋のままで失礼しますが、よろしければお納めください。

親戚や身内の場合

甘いものがお好きと伺ったので、心ばかりですがお菓子が入っております。よろしければ、ご家族の皆さんでお召し上がりください。

ほんの気持ちですが、皆さんで楽しんでいただけたらと思います。冷やすとより美味しいそうですので、早めに冷蔵庫に入れてください。

お中元を手渡しする場合の注意点は?

お中元を手渡しする際は、相手の迷惑にならないよう事前に訪問のアポイントメントを取りましょう。
自宅に直接持って行く場合は室内に通されることもあるので、素足は避けて清潔な靴下やストッキングを履いていくことをおすすめします。

お中元の渡し方の手順

玄関先で渡す場合

玄関先でのお中元の渡し方の手順は、挨拶が済んだ後に利き手ではない方で風呂敷を押さえ、反対の手で風呂敷をほどきます。
次に取り出した品物を抱え込むように持ち、利き手で風呂敷を折りたたんでください。

最後に、一言を添えながら両手で贈り物を相手に差し出します。

室内で渡す場合

室内に通されたら、すぐに渡すのではなくまずは挨拶をしましょう。次に、風呂敷や紙袋から品物を取り出し、汚れや傷がないことを確認します。

問題がなければ相手が表書きを読みやすい向きに180度回転させてから、「ご家族の皆さんでどうぞ」といった一言と共に両手で差し出してください。

外出先で渡す場合

ビジネス上の挨拶回りの一環として喫茶店などの外出先でお中元を渡す場合、相手が持ち帰りに苦労しないよう紙袋のまま渡すのがおすすめです。
その際は「紙袋のまま失礼します」といった一言を添えると、仕事ができる印象を与えられます。

取引先のオフィスで渡すのであれば、室内で渡す場合と同様に包みから出して渡す方法で問題ありません。

お中元をやめるときの挨拶は?

お中元をやめるときの挨拶は、挨拶状や電話、メールで行うのが一般的です。なお、電話やメールはカジュアルな印象があるので、家族や友人など親しい人へ辞退する件を伝えたいときに適しています。

目上の人に断る場合や丁寧な印象を与えたいなら、挨拶状のような改まった手紙で伝えるのがおすすめです。
相手からお中元をいただいた後であれば、お礼状で今後は遠慮したい旨を伝える方法もあります。

お中元をやめる時の挨拶の例文

会社や企業宛

謹啓

盛夏の候、貴社ご清栄のこととお慶び申し上げます。

この度は結構なお中元の品をいただき、社員一同心より感謝しております。
誠に恐縮ではありますが、弊社では取引先様からのご贈答は規定により辞退させていただいておりますので、今後はお気遣いをなさいませんようお願い申し上げます。

末筆ながら貴社の益々のご発展を祈念いたしますとともに、御礼とお願いを申し上げます。

謹白

個人宛

拝啓

梅雨明けも近づき夏本番も間近ですが、皆様お変わりないでしょうか。私どもは、夫婦ともども何とか無事に毎日を過ごしております。

さて、長きにわたりご挨拶を続けてまいりましたが、夫婦ともに高齢になり何かと不都合が多くなってきました。
勝手ではございますが、本年をもって夏の挨拶につきましては辞退させていただきたく存じます。

これから暑さも厳しくなりますが、◯◯さんもどうぞご自愛ください。

敬具

お中元を受け取った場合の挨拶は?

お礼状は感謝の気持ちを表すだけでなく、お中元を受け取り済みであることを先方に伝える意味もあるため、できる限り早く返送するのがマナーです。
お中元をこちらから贈っている場合でも、必ず手紙でお礼を伝えることをおすすめします。

なお、お中元は感謝の気持ちを相手に伝えることを目的とした挨拶なので、基本的にはお返しは不要です。ただし例外として、目上の人から貰った場合にはお返しを贈ることもあります。

気の利いたお中元の挨拶状を送って相手への敬意を示そう

お中元を手渡しできない場合は、感謝の気持ちを伝える挨拶状を送るのがマナーです。
昔ながらの形式に則って季節の挨拶や相手を気遣う言葉を盛り込めば、相手への敬意が伝わる温かな文章を書くことができます。

毎年の夏のご挨拶に素敵な手紙を添えて、相手との絆を深めましょう。